色んな女性ﾎﾞｰｶﾙの歌があるので、
車の中で、一緒に歌ってます。

藤村作品をとても楽しく読んでいます。皆さんも買いましょう！！

日本文化をめぐって4つの講義から成っている。
音楽(ロック)、芸能界、歌舞伎、時事(湾岸戦争とロシア崩壊)。

第4章において真実の愛の何たるかを明瞭に綴っている(88-90頁)。
地球環境問題の本質を抉り、その対応策が2つしかないことを示し、
世に溢れる皮相的な解決策が偽善であることを暴露している。
その2つとは、人口の減少または生活レベルの縮小、である。

第2章において国際人に必要な意識を簡潔に説いている(58-69頁)。
歌舞伎の世界を例にとり、「家」制度ないし慣習、すなわち、
あらゆる因襲を突破する(これが国際人の必要十分条件)には、
たとえ伝統に対して基礎がないまたは異端であるとしても、
そのコンプレックスの材料をいかにプラスに活用するか、
既存のシステムに堂々と対峙して変革する、
そのための勇気を持つことである、そう喝破している。
言い換えると、表面的に異文化を取り込んで終わるのでなく、
まず自文化を深く知り、それを自分なりに突破せよ、と。

薄くてあっという間に読めてしまうが、
繰り返し読んでみると、その深さを味わえる好著。