（多少ネタばれ含みます。）

花笑さん、仕事はそれなり以上にデキるし、田之倉くんと付き合うまでは（恋愛以外は）順調な方でした。
初めて彼氏が出来て、そしたら、今まで付き合ったことがない気後れもあったり、
今までなかった「彼がいる生活の大切さ」を失いたくなくて、それが自信のなさ、迷いになっていると思います。
この巻でも、デキない後輩に対してちゃんと諭すシーンもありましたし、ダメな人ではありません。
ただただ、恋愛に対して自分に自信がないだけなんだと。

そして、恋愛に簡単に自信が持ててしまったら多分この作品、テーマがなくなっちゃうんじゃないかと。
なのでそういうシーンがあるとしてもラストなんじゃないかと思います。

（また、仮に現実で花笑さんのような方があったとすると、人として弱いと見る方もいらっしゃるかも知れませんが、
作品として見ると、上手くテーマにフォーカス出来ていて読みやすいです。）

この巻は「将来を考える」というところで花笑さんの迷いも大きくなってしまいましたが、
それでも少しずつ彼のことを信じていけているし、それが、
「彼と一緒にいる自分」にも自信に繋がってくれればいいなと思っております。

藤村作品をとても楽しく読んでいます。皆さんも買いましょう！！

5巻あたりから主人公の大人気なさにイライラしてきたんですが(笑)、続きが気になるので相変わらず新刊が出れば購入しています。
今回は、田之倉くんの昔の彼女が出てきたり、花笑さんの「結婚したい」というセリフに対する答えが出てくるところがキーポイントですね。

花笑さんの性格は相変わらず…これが20代なら「ちょっと頼りなくて危なっかしいけど、スレてなくて可愛い」ってなるんでしょうけど、もういい歳してますからねぇ。
田之倉くんより花笑さんに歳が近い私。それでも「いい人だけど、コレ彼氏から見たらキツイなぁ…」とつい田之倉くん目線になってしまいます。
引き続き後輩達にも色々失礼なことを言われてるんですが、なんだか「そりゃこういうタイプはナメられちゃうよね」と思ってしまい、イマイチ同情できないのです。

あ、同じ大人の女性でも、氷見さんは今回も素敵です。彼女の場合、決して幸せいっぱいな状況ではないのですが、そんな中でも大人の余裕を見せてくれる人ですね。

☆2つにしようかと思いましたが、氷見さん効果で1ランクUP(笑)。