この本の最大の魅力はこのアニメ作品のキャラクター・デザインを手掛けられたベテラン・アニメーターの櫻井美知代氏が本編の挿絵も手掛けられていらっしゃることでしょう。お話はみんながよく知っているバーネットの「小公子」です。
この本の読者の対象年齢は小学校1年生から3年生ですから、外国人の方が日本語の基本を学ぶのにも向いているかもしれませんね。
ひとつ少し厳しいことを申し上げさせていただきますと、昨今のサブ・カルチャーブームで日本のアニメや漫画から日本語を熱心に勉強していらっしゃる海外の方はとても多いのですが、いわゆる"言葉の乱れ"がとても気になります。せっかく世界の言語の中でも難しい部類に入る日本語に触れる機会を持っていらっしゃるのですから、いわゆるこのような児童向けの本からでもきれいな日本語に触れる機会がたくさんありますことを切に願っております。

小公女セーラと同様、セディも不幸の一途を辿ります。
セディは落ち込んだときもフルートを星空の中で奏でながら落ち込んでいる自分を励まし、そして負けません。
過日結婚された西田ひかるさんが主題歌「ぼくらのセディ」を歌っており、まだ中学生だった頃の西田ひかるさんの少しはにかんだ口調の歌がとても魅力的です。