安っぽい形容と思うかも知れませんが、天才としか言いようがない‥
特に「侏儒〜リューゲル〜」は素晴らしい。
幻想と現実には（意識からみれば）境目はなく、小説としての表現の限界はそこにある。
しかし漫画はそれを超えたと確信する作品。

前作の短編集「ライオンの首」は全てにおいて一枚一枚全てが丁寧であり恐怖やグロテスクがギュッと詰まった素晴らしい作品です。
今回発売された本作「人造人間の怪」は今や入手困難の「青空悪魔円盤」「押入れのウーリー」から数本収録+2本は今作初収録
実は青空円盤と押入れのウーリーは手元にラインナップが半分以上被っているので購入を躊躇してしまいましたが・・・

2本の初収録漫画がたったの1500円程度で読めるなら安いじゃないかと満面笑みで購入決意しました

そして、手に取り被り付く様に見てはため息と興奮の嵐!!
カラー口絵のポスターはまるで悲痛と悲鳴と笑い声を聞こえそうなぐらいの迫力と構図!!
呪みちる先生の描く恐怖はエロくもありグロくもあり読めば読むほど虜になります･･･

しかし、先生の作品未収録数はまだまだあります・・・言い方を変えれば先生の描く世界の１ピースがこの一冊。先生の世界が全て揃い完成するまで私はこの甘美な世界の中で迷い続けています。

早く傑作選2が見たい!!

綺麗で繊細なタッチが印象的なホラー漫画家呪みちる氏の作品集
オーソドックスなホラーのタイプである怪物やグロを入り混ぜながら、意外なオチに持っていくのが上手なんですよ
ネット界隈では黒い清涼飲料水、炭焼き又六等が有名でしたね（ちなみに炭焼きは収録されてます）
ホラー漫画家が書くギャグってなんだか面白いですよね（表オビのコメントの人とか）。みちる氏の数少ない？ギャグ短編も収録されてますよ