愛なき世界で
「愛無き世界で」という邦題も洒落てますが、私なら直訳して「お前無しでも生きてみる」にしたいですね(笑)。 …ま、それはともかく、いわゆるソウル・R&Bの中でも「サザン・ソウル」「ブルーズン・ソウル」というジャンル、私は大好きです。 当然、アメリカ南部の音楽ですから、洗練よりはブルージーな泥臭さが先行し、歌詞もハッピーではないものが多いですが、渋さ・パワー・繊細さを合わせ持つクレイさんの熱唱と、この時代では珍しい、歌と対等に張り合うかの様なバックのサウンド(これが、かの有名なハイ・サウンド)は、一聴してかなりのヤバさを感じさせ、このCDをレジへ運ばせる魔力を発揮します(笑)。 歌も音も密度が濃いので、この手の音楽に慣れていない方は疲れを感じるかもしれませんが、例えば自室にギターやベースを持つ方なら、パソコンだけで何でも加工しちゃうような今の音楽じゃない、こんな音楽にはその場で参加出来ちゃいますよね。 ベースの音なんて、アンプから直出しで十分グルーブの練習が違和感なく出来ちゃいますよね!(笑) 感情や人生の機微、グルーブまでも学べる音楽が激減したから、残るのは昔の音楽ばかりになってしまった…。 いやいや!今もこんなにいい音楽があるぜ!という若い方、是非、好きなアーティストのCD買ってあげて下さいね。