Windows7/Windows8 にそれぞれインストールして使ってみましたが、Offce Suite そのものの使い勝手よりも、Office 2013 インストールに伴う IME の挙動がまず気になりました。
- MS IME 2010 からのデータ引継
まず、Windows7(Professional 64bit + Office2010)ですが、Office 2013 には IME が含まれていないため、Office 2013 のインストール時に Office 2010 を共存させずアンインストールする場合、MS Office IME 2010(以降 IME2010) も同時にアンインストールされてしまうため Windows7 標準の IME になってしまい IME2010 での辞書学習内容などは(バージョンが古いため)標準 IME には引き継がれず、結果的にまっさらな辞書を使う事になってしまいました。
Windows7 で Office 2013 を最新の IME で使う為には Microsoft がこのような環境のユーザに限定して提供している IME2010 をダウンロードして改めてインストールしなければならないということでした(なので、予めユーザ辞書のバックアップを取っておき、Office 2013 と IME2010 をインストールした後にバックアップから書き戻すことで元の環境になります)。
- 旧 Office との共存
そしてもう一つ、Offce 2007/2010 などの旧 Ver. と共存させてインストールする場合、共存させたいインストール済の Office と 32bit/64bit の種別が同一で無ければならないということです。自分の場合、Windows7 Professional 64bit に Office2010 64bit という環境でしたが、今回の Office 2013 には Microsoft より 32bit 版のインストールが推奨されていたため、32bit 版でインストールを試みたところ、「32/64bit 版は共存できないので 64bit 版をインストールするか既存の 64bit 版をアンインストールしてから 32bit 版をインストールしろ」という主旨のエラーメッセージが表示されてインストールすることができませんでした(今回は試用環境だったためそのまま 64bit 版をインストールしました)。64bit 版 Windows と旧 Office を利用している環境にインストールする場合には、Microsoft 推奨の 32bit 版をインストールすることは出来ないので注意が必要です。
- Office Suite として
Office 2013 の Office Suite としての使い勝手は
タッチパネル環境を所有していないため従来通りのマウス + キーボードの環境では Word など各アプリを起動する際のスタート画面の表示をオプションで無効にすればそれほど違和感はありません。
(正直に言ってしまうと、Office 2003 環境が一番馴染んでいるので、Office 2007/2010 のリボン UI になって久しいというのに未だに馴染めておらず、Office 2013 もその延長線上、といった感覚なので自分自身がリボン UI に慣れていかないとダメかもしれません)
強いて言えば、標準のドキュメント保存先が Skydrive になっているのは大きな違いではありますが、自分の場合は従来から Dropbox を Office ドキュメントの保存先として利用していたため Office 2013 でも Dropbox に保存するようにしてしまったため Skydrive については殆ど利用していません(Skydrive は Dropbox ほど様々な環境で利用できるクラウドストレージでは無いので)。
すぐに便利に使う事ができた新機能は、PowerPoint に用意されていたワイド解像度向けのテーマです。最近は小〜中の会議室に 40-50 インチの大型液晶 TV がプロジェクタ代わりに用意されている事が多いので、ノート PC から直接
HDMI で出力する際に画面を有効に使えるのでこれは即戦力として活用できるのは良いと感じました。
- その他パッケージなど
他の多くの皆さんも触れていらっしゃいますが、プロダクトキーを収めるためにこんな立派な箱は不要とは思います…が、店頭販売ということを考えたり、未だ「使用権」というものへの理解が浸透していない日本市場では箱パッケージのプレゼンスというものもまだ必要なのかもしれません。最終的には日本でも北米と同様にサブスクリプションをネットで購入して、という形になるのだとは思いますが…。
あとライセンス形態については海外よりも緩くなっていて個人が所有する 2 台のデバイス(Office 2010 までと違って、両方ともデスクトップ、ノートという形でも OK)となっているので、Home and Business エディションとして自宅とオフィスの両方のデスクトップ(ノート)にインストールして利用できるのは良いですね。