独立プロ名画特選 雲ながるる果てに [DVD]
最近なぜかやたらに作られている感のある特攻隊映画ですが、あれらの出演者とは違って、この映画(1953年制作)に出てくる俳優はみな、戦争体験者です。
主演の鶴田浩二さんは、ご存じの通り、特攻隊機の整備士官として特攻隊員たちを身近に見てきたご経験から、その後は生涯にわたり「特攻隊」にこだわり続けた方ですし、木村功さんは広島のご出身で、兵役中に列車で移動している際、ご家族がいた広島の壊滅直後の惨状を目の当たりにするという、過酷で辛い経験をされた方です。戦争や特攻隊に対する思いが根本的に違うんですよ、今どきの栄養状態満点のタレントや、売れっ子小説家とでは。出演俳優の様々な表情の裏に透けて見える苦渋こそが、この映画の最大の見どころです。
この前、何気なくテレビをつけたら、大きな映画館の観客席で観客全員が泣いている映像が映った後、映画の題名が表示されるだけの今どきの特攻隊映画のCMを目にしましたが、なんですかあれは? 感傷ファシズムですか? その映画の主演タレントと原作者がテレビ番組に出てきて、試写会で原作者が感泣していたとのエピソードが紹介されましたが、自分で書いた小説の映画化作品を見て感泣するとは、究極のナルシストですよ。私は、ナルシシズムこそがナショナリズムの最大の阻害要因だと思っておりますんで、そういう話を聞いただけで、吐き気がこみ上げてくるんです。その点、この映画は、ナルシシズムなどとは無縁です。ナルシシズムなんてものが介入する余地すらありません。
だいたいね、鶴田浩二さんにしても、生涯「特攻隊」にこだわり続けたのは、今から見ればムチャクチャな、生身の人間をミサイル代わりに使う、窮鼠猫を噛む的な、前近代的作戦に加担したという負い目がおありだったからでしょう。ウィキペディアによれば、「特攻隊は外道の戦術」と批判されていたんだとか。一方、同じ俳優でも、江見俊太郎さん、西村晃さん、佐野浅夫さんと云った、主に悪役を演じることが多かった(西村さんと佐野さんは後に水戸黄門をやっていましたが)方々はみな、ご自分に順番が回って来る直前に日本が敗戦したために、かろうじて生き残ることが出来た、元特攻隊員です。彼らがなぜ悪役にこだわり続けたのか。なぜ人間の醜さ・卑小さ・嫌らしさをデフォルメして演じ続けたのか。その辺りからも、「特攻隊」と云うシステムの実態が窺い知れるというものです。
話が横道にそれましたが、感傷ファシズムに巻き込まれて今どきの映画を見に行くよりは、まずこの映画をご覧になることをお勧めします。
主演の鶴田浩二さんは、ご存じの通り、特攻隊機の整備士官として特攻隊員たちを身近に見てきたご経験から、その後は生涯にわたり「特攻隊」にこだわり続けた方ですし、木村功さんは広島のご出身で、兵役中に列車で移動している際、ご家族がいた広島の壊滅直後の惨状を目の当たりにするという、過酷で辛い経験をされた方です。戦争や特攻隊に対する思いが根本的に違うんですよ、今どきの栄養状態満点のタレントや、売れっ子小説家とでは。出演俳優の様々な表情の裏に透けて見える苦渋こそが、この映画の最大の見どころです。
この前、何気なくテレビをつけたら、大きな映画館の観客席で観客全員が泣いている映像が映った後、映画の題名が表示されるだけの今どきの特攻隊映画のCMを目にしましたが、なんですかあれは? 感傷ファシズムですか? その映画の主演タレントと原作者がテレビ番組に出てきて、試写会で原作者が感泣していたとのエピソードが紹介されましたが、自分で書いた小説の映画化作品を見て感泣するとは、究極のナルシストですよ。私は、ナルシシズムこそがナショナリズムの最大の阻害要因だと思っておりますんで、そういう話を聞いただけで、吐き気がこみ上げてくるんです。その点、この映画は、ナルシシズムなどとは無縁です。ナルシシズムなんてものが介入する余地すらありません。
だいたいね、鶴田浩二さんにしても、生涯「特攻隊」にこだわり続けたのは、今から見ればムチャクチャな、生身の人間をミサイル代わりに使う、窮鼠猫を噛む的な、前近代的作戦に加担したという負い目がおありだったからでしょう。ウィキペディアによれば、「特攻隊は外道の戦術」と批判されていたんだとか。一方、同じ俳優でも、江見俊太郎さん、西村晃さん、佐野浅夫さんと云った、主に悪役を演じることが多かった(西村さんと佐野さんは後に水戸黄門をやっていましたが)方々はみな、ご自分に順番が回って来る直前に日本が敗戦したために、かろうじて生き残ることが出来た、元特攻隊員です。彼らがなぜ悪役にこだわり続けたのか。なぜ人間の醜さ・卑小さ・嫌らしさをデフォルメして演じ続けたのか。その辺りからも、「特攻隊」と云うシステムの実態が窺い知れるというものです。
話が横道にそれましたが、感傷ファシズムに巻き込まれて今どきの映画を見に行くよりは、まずこの映画をご覧になることをお勧めします。
BB戦士 No.372 AGE-3 ガンダムAGE-3 (ノーマル・フォートレス・オービタル) (機動戦士ガンダムAGE)
個人的にデザインが好きなのもありますが、1200円という価格にしてこの色分け・ボリューム・完成度は素晴らしい。
可動範囲も広めで遊びがいがあります。
このわくわく感こそBB戦士の醍醐味かと。
可動範囲も広めで遊びがいがあります。
このわくわく感こそBB戦士の醍醐味かと。