テレビのキャストが、とにかく豪華で…

また、井上陽水さんのテーマ曲も、良かった。
心に残る作品です。

テンポの良さと、キャストの豪華さで、華やかに盛り上がっていくのだが、重厚で奥深さも感じられる、ある意味、バブリーな時代であったからこそ成立したドラマであったかも…

　公開当時は大して注目されなかったが、リバイバルされて名作と呼ばれるようになった、キャプラの戦後の作品。この物語のヒーロー、ジョージ･ベイリーはスミス、ディーズ、ジョン･ドーなどキャプラの社会的不正に立ち向かうヒーロー達とはちょっと違う。彼は、簡単に言えば、大きな夢を抱いていたのに、それをさまざまな理由からかなえらることができず、結局自分の意図したのとは違う不本意な人生を送っていると感じていた。狭い街に閉じ込められ、自分の周りの人々だけは自分を離れて人生を進んでいくのに、自分は・・・・という思いが、ジョージの中には常にあった。そして、自殺を図るジョージの前に、第2級天使クラレンスが舞い降り、彼がいなかったら世界はどうなっていたかを明らかにする。この作品を見ると、人生の本質的な姿、価値がはっきりわかるような気がする。1人1人の個人がどうして価値があるのかも、世界と個人がいかにつながっているのかも。そして、人生の価値とは、自分の義務を受け入れることに大きくかかっているのだということにも見るたびに気づかされる。
　ジェームズ・スチュアートの情熱溢れる、感情がほとばしるような迫力をもつ演技は、きっと見るものに感動を呼び起こすと思う。失意の中にある人に、もし1つだけ映画を勧めるとすれば、絶対にこの作品を私なら勧める。

アメリカではイヴの夜に必ず放映され、これまた国民を挙げて必ず家族で観る映画があります。

『素晴らしき哉、人生』

俺もこの映画が大好きなんです。

本当は世界を股に駆けて人生を謳歌すべく、はち切れんばかりの夢を抱いた、ジェームス・スチュアート演じる主人公の青年は、大学の資金を弟の進学のために譲り、父親の急死で継ぎたくもない破産寸前の住宅ローン会社を受け継ぎ、移民の人々にマイホームを提供したいという信念の下、低金利で貸し付けを行い、結果、綱渡りのような経営を続けていきます。

それまで弱者から高利で融資していた古参のローン会社からはいつも嫌がらせを受け、遂には悪辣な罠にはまり、彼は横領罪を蒙り破産と逮捕の危機に晒されてしまう。

人生に絶望した彼は自殺を試みるが、そこに天使がやって来て…

…彼は自分がこの世に存在しなかった世界を天使によって見せられる。

このプロットはその後、何度も何度もバリエーション変えて映画化されていきます。

正にアメリカ映画に流れる大河の一滴とも言えます。

ラストは全員で蛍の光の大合唱。もう、これ以上ないくらいのキング・オブ・ハッピーエンドです。
出演者みんなが素で泣き、笑い、はしゃいでいるのが、こちらの背骨にまでビンビン伝わって来ます。

たまにはこんな、砂糖菓子のような映画もいかがでしょうか？
元気が出ること請け合いの一本です。

フランク・キャプラ監督によるハートフル・コメディーです。アメリカではクリスマス映画の定番中の定番として毎年クリスマスになるとテレビで放映されているそうです。

フランク・キャプラ監督というと、厳しい現実から目を背け、非現実的でご都合主義な、正直者は必ず報われるような甘い世界観を描いた人、などと批判されることがあります（キャラメル・コーンにかけてキャプラ・コーンなどと呼ばれたり…）。

本作も、設定だけを見れば、誠実で真面目な銀行家を描いたストーリーになっていますが、本作を制作する前に、キャプラは国家からの、第二次世界大戦の記録映画を製作せよ、という命令により、戦場で数々の余りにも血なまぐさい現実を見てきていました。それでも、キャプラ監督が再び人間の素晴らしさを描いたこの戦後復帰第一作からは、『スミス氏都へ行く』や『オペラハット』に通じるストーリーでありながら人の善性に対するより強い信念のようなものを感じさせられました。

また、主演のジェームス・スチュワートも、従軍したハリウッドの俳優としては最高ランクの、海軍提督まで上り詰めた英雄でありながら、世間の人々に悲しい戦争を思い出させたくないという理由から、この輝かしい経歴を映画の宣伝に利用しないことを条件にこの映画に出演しました。映画内の役柄でも、彼自身は難聴の為に徴兵を免れた、という設定になっています。

公開当時は興行的にも評論家からの評価的にも失敗し、製作した映画会社が倒産してしまったという作品ながら、現代の米国での映画ランキングで度々一位に輝いているのは、このような背景もあるのだと思います。

特典映像は無し、日本語字幕付きの本編のみです。

対応も良く商品自体も外も中身の美品で大満足でした。また是非利用したいです。