スコア ドヴォルジャーク チェロ協奏曲 ロ短調 作品104 (Zen‐on score)
学生時代に聞いたときには、
「チェロ登場までが長すぎる少しヘンな協奏曲」と思わなくもなかった。
でも、いまならわかります。
ドボルザーク自身がアメリカ生活に疲れていたこと。
それは、たとえばホーソンの『緋文字』などを読むと
あの時代独特の理想主義からくる歪みもあったことが察せられます。
もともと古き伝統のある土地に、新住民が来て理想を掲げて国を作ること。
それは創造であると同時に、大いなる破壊でもある。
理想に燃えながらも、罪と戸惑いを隠せない、
そんな現実に直面した男の作品として、この曲があるように思います。
そして、曲から感じる印象によると、彼の解決は
雄大な「自然」と、恋人や家族への「愛」に向かう・・・
ありがちなようだけれど、なかなか難しいことなのだ。
もちろん「大人の事情」というやつは、現代の日本にもあります。
たとえば原子力発電はどうなのか。
自然と愛(命)を大切にするなら、撤退するのは当然。
そこは議論の余地がないが、人によっては自然や愛(命)のような本質論よりも
当座の金や地位の方が大切な人がいるらしい。
そんなふうに考える人は、実際のところ少なくない。
そうなると、この曲にも共感しない人が多い、ということになります。
しかし、共感する人の数が多いか少ないかという問題とはべつに、
苦労して真実にふれたものは、時代を超えて残る。
広い意味では、原始と現代文明の狭間の問題こそ
トーマス・マンやレヴス=ストロースなどもむきあった人間の本質。
ぜひ今こそ、多くの人に聞いてもらいたい作品です。
「チェロ登場までが長すぎる少しヘンな協奏曲」と思わなくもなかった。
でも、いまならわかります。
ドボルザーク自身がアメリカ生活に疲れていたこと。
それは、たとえばホーソンの『緋文字』などを読むと
あの時代独特の理想主義からくる歪みもあったことが察せられます。
もともと古き伝統のある土地に、新住民が来て理想を掲げて国を作ること。
それは創造であると同時に、大いなる破壊でもある。
理想に燃えながらも、罪と戸惑いを隠せない、
そんな現実に直面した男の作品として、この曲があるように思います。
そして、曲から感じる印象によると、彼の解決は
雄大な「自然」と、恋人や家族への「愛」に向かう・・・
ありがちなようだけれど、なかなか難しいことなのだ。
もちろん「大人の事情」というやつは、現代の日本にもあります。
たとえば原子力発電はどうなのか。
自然と愛(命)を大切にするなら、撤退するのは当然。
そこは議論の余地がないが、人によっては自然や愛(命)のような本質論よりも
当座の金や地位の方が大切な人がいるらしい。
そんなふうに考える人は、実際のところ少なくない。
そうなると、この曲にも共感しない人が多い、ということになります。
しかし、共感する人の数が多いか少ないかという問題とはべつに、
苦労して真実にふれたものは、時代を超えて残る。
広い意味では、原始と現代文明の狭間の問題こそ
トーマス・マンやレヴス=ストロースなどもむきあった人間の本質。
ぜひ今こそ、多くの人に聞いてもらいたい作品です。
ブラボーミュージック
全3作とも面白いです。傍からみたらつまらないと思いますがやりはじめるとかなりおしろいです。
これがきっかけでクラシックが好きになるくらいですから。オススメはやはり「クリスマスエディション」です。
2・3作にはあの秘密の指揮者も……心温まるゲームです。ぜひプレイしてみてください。
これがきっかけでクラシックが好きになるくらいですから。オススメはやはり「クリスマスエディション」です。
2・3作にはあの秘密の指揮者も……心温まるゲームです。ぜひプレイしてみてください。