レコード・コレクターズ 2013年 09月号 [雑誌]
1位は予想どおり「ホワッツ・ゴーイング・オン」だった。
三ヶ月越しの悲願達成。
これで枕を高くして眠れる。
(まあ、「それがどうした?」と言われればそれまでですが……)
しかし、「67〜79」という区切りはなんだろう?(先月、先々月は「67〜75」だったし)。
スライは先月とダブって入ってるし。
相変わらず評論家の対談はつまんないし。
よかったのは尾中美千絵さんへのインタビュー。
こんなの、この雑誌でしか読めない。
三ヶ月越しの悲願達成。
これで枕を高くして眠れる。
(まあ、「それがどうした?」と言われればそれまでですが……)
しかし、「67〜79」という区切りはなんだろう?(先月、先々月は「67〜75」だったし)。
スライは先月とダブって入ってるし。
相変わらず評論家の対談はつまんないし。
よかったのは尾中美千絵さんへのインタビュー。
こんなの、この雑誌でしか読めない。
エド・サリヴァン presents “ロック・レヴォリューション3” ~サマー・オブ・ラヴ、来たるべき70年代 [DVD]
スライ&ザ・ファミリー・ストーンの演奏は、
そもそも、映像で見ようとすら思っていなかったので、
とにかく、ありがたく拝見!
わずか4分10秒でしたが、
ずっと見ていたい、と思うほど、
かっこよかった。
ジャニス・ジョップリンも、
よく考えたら、若いんですよね。
かっこいいけど、しんみり。
人によっては、高いと思うかもしれませんが、
まあ、個人的には納得です。
そもそも、映像で見ようとすら思っていなかったので、
とにかく、ありがたく拝見!
わずか4分10秒でしたが、
ずっと見ていたい、と思うほど、
かっこよかった。
ジャニス・ジョップリンも、
よく考えたら、若いんですよね。
かっこいいけど、しんみり。
人によっては、高いと思うかもしれませんが、
まあ、個人的には納得です。
Fresh
前々作"Stand"、そして前作"There's Riot Goin' On"はソウルミュージック界における歴史に残る作品であった。そしてそのアルバムと肩を並べSlyの3部作と言われている今作"Fresh"。前2つの傑作に比べ音楽業界における革新性は薄いけれど、ファン達の間でも特に人気のあるアルバム。あまりにも両極端すぎる"Stand"と"There's Riot Goin' On"に比べ、比較的聴きやすいポップさがこのアルバムの人気の理由かもしれない。
前作"There's Riot Goin' On"の制作途中でベースのLarry Graham、ドラマーのGregg Erricoが脱退。そして今作はリズム隊にAndy NewmarkとRusty Allenの2人を加え制作が行われる。僕は思うのだけれど、多分この2人にメンバーが交代していなければこれだけの作品は出来上がっていなかったと思う。確かにLarry Grahamは伝説的なベーシストではあるけれど、この2人はSly Stoneが頭の中で描いたイメージを『忠実に再現』出来たプレイヤーであり、変則的なリズムを構築する上で2人の存在は欠かせないものであったと思う。
シングルで発売された"If You Want Me To Stay"、Doris Dayが歌った名曲のカバー"Que, Sera, Sera (What Will Be, Will Be)"、クールなファンクナンバー"Babies Makin' Babies"等聴き所は沢山あるけれど、やはりこの作品で特筆するべき曲はオープニングの"In Time"であり、2人のメンバーが新加入した真骨頂はここにあると思う。Slyの天才と呼ばれる所以はそのサウンドの革新性にあると思うのだけれど、この曲に関しては今現代に聴いても新鮮でいて、さらに先に進んでいる感じもしてしまう。妙に気だるいギターのフレーズが印象的なイントロから、歌が入った途端に巻き起こるタイトで激しいポリリズムの嵐。ベースとギター、ホーン、そしてドラムのハイハットが空間を埋めるように交差され、とても口に表せないような見事なアンサンブルを組み立てている。そこで生み出されるサウンドはとても鋭く、ピンと張りつめたような緊張感に満ちている。
ただ、僕が思うのはこの作品が制作されている時、既にSlyの麻薬依存はかなりの重症で、一時死亡説も出る程のものであった。そして70年代後半から始まるSly Stoneの度重なるカムバック劇で何度もファン達の期待を裏切ってきたのは、この作品の所為ではないか?と思う。前作"There's Riot Goin' On"で彼は音楽業界における革新的なサウンドは全て出し尽くしたと思われる。だが、このアルバム"Fresh"という作品の残された可能性がSlyという天才を生かし続け、そして彼の転落ぶりを余計に強調してしまったように思う。"If You Want Me To Stay"の過去のライヴ映像を見て悲しくなった。そこには既に生気を失った目をしたSly Stoneが覇気無くぼんやりと歌っていた。Slyの時代は既にこの時終わっていた。だけどこんなに素晴らしいアルバムを創り上げてしまう事が一時代を手にした天才の悲しむべき才能だったのではないかと僕は思う。
前作"There's Riot Goin' On"の制作途中でベースのLarry Graham、ドラマーのGregg Erricoが脱退。そして今作はリズム隊にAndy NewmarkとRusty Allenの2人を加え制作が行われる。僕は思うのだけれど、多分この2人にメンバーが交代していなければこれだけの作品は出来上がっていなかったと思う。確かにLarry Grahamは伝説的なベーシストではあるけれど、この2人はSly Stoneが頭の中で描いたイメージを『忠実に再現』出来たプレイヤーであり、変則的なリズムを構築する上で2人の存在は欠かせないものであったと思う。
シングルで発売された"If You Want Me To Stay"、Doris Dayが歌った名曲のカバー"Que, Sera, Sera (What Will Be, Will Be)"、クールなファンクナンバー"Babies Makin' Babies"等聴き所は沢山あるけれど、やはりこの作品で特筆するべき曲はオープニングの"In Time"であり、2人のメンバーが新加入した真骨頂はここにあると思う。Slyの天才と呼ばれる所以はそのサウンドの革新性にあると思うのだけれど、この曲に関しては今現代に聴いても新鮮でいて、さらに先に進んでいる感じもしてしまう。妙に気だるいギターのフレーズが印象的なイントロから、歌が入った途端に巻き起こるタイトで激しいポリリズムの嵐。ベースとギター、ホーン、そしてドラムのハイハットが空間を埋めるように交差され、とても口に表せないような見事なアンサンブルを組み立てている。そこで生み出されるサウンドはとても鋭く、ピンと張りつめたような緊張感に満ちている。
ただ、僕が思うのはこの作品が制作されている時、既にSlyの麻薬依存はかなりの重症で、一時死亡説も出る程のものであった。そして70年代後半から始まるSly Stoneの度重なるカムバック劇で何度もファン達の期待を裏切ってきたのは、この作品の所為ではないか?と思う。前作"There's Riot Goin' On"で彼は音楽業界における革新的なサウンドは全て出し尽くしたと思われる。だが、このアルバム"Fresh"という作品の残された可能性がSlyという天才を生かし続け、そして彼の転落ぶりを余計に強調してしまったように思う。"If You Want Me To Stay"の過去のライヴ映像を見て悲しくなった。そこには既に生気を失った目をしたSly Stoneが覇気無くぼんやりと歌っていた。Slyの時代は既にこの時終わっていた。だけどこんなに素晴らしいアルバムを創り上げてしまう事が一時代を手にした天才の悲しむべき才能だったのではないかと僕は思う。