スタンリーキューブリックの映画のユニークな点は　感情移入が極めて難しい点にある。一体　彼の映画を見て「泣いた」という感想を聞いたことがあるだろうか？　かろうじて「突撃」のラストシーンの　歌手が歌を歌う場面だけである。因みにキューブリックが亡くなった事に関するスピルバーグのインタビューで　この場面が言及され「あれがスタンリーさ」とスピルバーグが感極まった顔で言っていたが　それは例外中の例外である。

　そんな「冷たい」映画の一つが本作である。賛否両論出るのはキューブリックの常であり　それは置いておいても　この映画の持つ冷え冷えとした「冷たさ」は　すべての人が感じるのではないか。とにかく主人公の善悪すら定まらず　見ている方も　取り付く島がない。このベトナム映画から　反戦のメッセージを読み取る事も極めて困難である。キューブリックは戦争が善いとも悪いとも言っていない。彼の興味は　戦争を舞台とした　奇妙な人間たちにある。その意味では「地獄の黙示録」に少し似ているが　コッポラのような「哲学」にキューブリックが走っているわけでもない。ただ　淡々と奇妙な人間の様相を「冷たく」切り取っているだけだ。

　そんな映画を見ることが　しかし　かように面白いのが　キューブリックの類まれなる手腕である。キューブリックを失った事の喪失感は　今なお深いものがある。

印象深い映画でした。音楽も効果的で。と、なるとサントラ盤が欲しくなりいろいろ探しました。ところが結構昔の映画なんですね。店舗には皆無。Ａｍａｚｏｎでも高価で手がでなかなか手が出なかったのですが、やっと手頃な値段のを見つけました！
　欲を言えば、最後の最後のシーンで兵隊が「It's a small world」の歌っていた替え歌が入っていたら満点だったんだけど。

理屈抜きでいい！！ 捜し求めたかいがあった。
とくに１２曲目がいい！！この映画が見たくなりますよ！！

　前半では海兵隊の訓練シーン、後半は戦場での戦闘シーンで戦争の恐ろしさを描き出す。どちらのシーンでも人間が死ぬシーンがあり戦争の残酷さも映し出しています。同時に出演者達の演技力の高さで戦争に関わる人たちの精神的な気持ちの部分も映像を通して伝わってきました。ベトナム人少女が戦場に現れることでこの映画はベトナム戦争の悲惨さと意味の無さも表現していると思います。

　映像を観ていると撮影技術の高さが素人でもわかるほどに素晴らしいです。スタンリーキューブリック監督の作品はみんなそうですがまず画面の揺れがない。そして長いシーンが多くとてもワンテイクで撮り終えられるものではないと感じました。画面のどの部分にどんな映像が入るのか考えられ、入念な準備と計画が一つのシーンごとにとられていることがうかがえます。とても完成度の高い映画だと思いました。

　前半では海兵隊の訓練シーン、後半は戦場での戦闘シーンで戦争の恐ろしさを描き出す。どちらのシーンでも人間が死ぬシーンがあり戦争の残酷さも映し出しています。同時に出演者達の演技力の高さで戦争に関わる人たちの精神的な気持ちの部分も映像を通して伝わってきました。ベトナム人少女が戦場に現れることでこの映画はベトナム戦争の悲惨さと意味の無さも表現していると思います。

　映像を観ていると撮影技術の高さが素人でもわかるほどに素晴らしいです。スタンリーキューブリック監督の作品はみんなそうですがまず画面の揺れがない。そして長いシーンが多くとてもワンテイクで撮り終えられるものではないと感じました。画面のどの部分にどんな映像が入るのか考えられ、入念な準備と計画が一つのシーンごとにとられていることがうかがえます。とても完成度の高い映画だと思いました。