大江健三郎自選短篇 (岩波文庫)
ここには収録作品のリストがないようなので、とりあえず参考までに記しておきます。
奇妙な仕事
(『見る前に跳べ』より)
死者の奢り
他人の足
飼育
人間の羊
不意の唖
(『死者の奢り・飼育』より)
セヴンティーン
(『性的人間』より)
空の怪物アグイー
(『空の怪物アグイー』より)
頭のいい 「雨の木(レイン・ツリー)」
「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち
さかさまに立つ 「雨の木(レイン・ツリー)」
(『「雨の木」を聴く女たち』より)
無垢の歌、経験の歌
怒りの大気に冷たい嬰児が立ちあがって
落ちる、落ちる、叫びながら……
新しい人よ眼ざめよ
(『新しい人よ眼ざめよ』より)
静かな生活
案内人(ストーカー)
(『静かな生活』より)
河馬に噛まれる
「河馬の勇士」と愛らしいラベオ
(『河馬に噛まれる』より)
「涙を流す人」の楡
ベラックヮの十年
マルゴ公妃のかくしつきスカート
火をめぐらす鳥
(『僕が本当に若かった頃』より)
「空の怪物アグイー」と「雨の木(レイン・ツリー)」とのあいだがずいぶん空いているなあ……。あと、「静かな生活」と「河馬に噛まれる」とは、順序が逆ではなかろうか……? とはいえ、ぜひ手元に置きたい一冊です。大江さんに馴染みのない読者には格好の入門編となるでしょうし、いっぽう積年のファンにしてみれば、これを見逃すわけにはいかない。私はすべて読んではいるのですが、「全収録作品に対して、けっして少なくない作者自身による加筆修訂がほどこされている」(岩波文庫のHPより)とのことなので、読み比べて検討する楽しみもあります。なにしろ現代日本文学最高の作家のベスト短編集ですからね……。
奇妙な仕事
(『見る前に跳べ』より)
死者の奢り
他人の足
飼育
人間の羊
不意の唖
(『死者の奢り・飼育』より)
セヴンティーン
(『性的人間』より)
空の怪物アグイー
(『空の怪物アグイー』より)
頭のいい 「雨の木(レイン・ツリー)」
「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち
さかさまに立つ 「雨の木(レイン・ツリー)」
(『「雨の木」を聴く女たち』より)
無垢の歌、経験の歌
怒りの大気に冷たい嬰児が立ちあがって
落ちる、落ちる、叫びながら……
新しい人よ眼ざめよ
(『新しい人よ眼ざめよ』より)
静かな生活
案内人(ストーカー)
(『静かな生活』より)
河馬に噛まれる
「河馬の勇士」と愛らしいラベオ
(『河馬に噛まれる』より)
「涙を流す人」の楡
ベラックヮの十年
マルゴ公妃のかくしつきスカート
火をめぐらす鳥
(『僕が本当に若かった頃』より)
「空の怪物アグイー」と「雨の木(レイン・ツリー)」とのあいだがずいぶん空いているなあ……。あと、「静かな生活」と「河馬に噛まれる」とは、順序が逆ではなかろうか……? とはいえ、ぜひ手元に置きたい一冊です。大江さんに馴染みのない読者には格好の入門編となるでしょうし、いっぽう積年のファンにしてみれば、これを見逃すわけにはいかない。私はすべて読んではいるのですが、「全収録作品に対して、けっして少なくない作者自身による加筆修訂がほどこされている」(岩波文庫のHPより)とのことなので、読み比べて検討する楽しみもあります。なにしろ現代日本文学最高の作家のベスト短編集ですからね……。
死者の奢り・飼育 (新潮文庫)
最高に面白かった
特に 「他人の足」と「人間の羊」が良かった
読後感は悪いが、現実の社会の覆い隠されている部分を
ばらして、がっつり見せつけられたような。
それはまぎれもない真実という感じで
教訓を与えてもらえたような読後感がある
特に 「他人の足」と「人間の羊」が良かった
読後感は悪いが、現実の社会の覆い隠されている部分を
ばらして、がっつり見せつけられたような。
それはまぎれもない真実という感じで
教訓を与えてもらえたような読後感がある
晩年様式集 イン・レイト・スタイル
今回は主人公の小説家が、モデルとなった妻と娘、妹から、過去の小説だけでなく、小説家として生き方、来し方まで徹底的に批判、批評され非常にスリリング!
ただ、たとえそれが主題の小説であっても、身内からの容赦ない攻撃は情緒的にいたたまれない、というかつらく痛々しい感じがして何度も中断した。
さらに50歳になるアカリとの和解もすすまず、「後期高齢者」という言葉が何度も登場するように、80歳間近の老年というハンデが追い打ちをかける。
3/11の津波による被害だけでなく、福島の人たちに自分たちが作り出したものが自分が生きているうちに決して回復できない被害を与えたという悔恨に泣く描写も痛切だ。
しかし、アメリカから来たギージュニアという彼らの間を取り持つ新しいキャラクターの登場によって、物語に福音がもたらされる。
千樫の病や主人公の大人げない行動によって決裂寸前の家族が、四国の森のへりで親子とギージュニアが住むことになり、同時に主人公の長年の念願が叶うことになる。
おまけにわれわれ読者には意外な幸福のエピソードが添えられ、「私らは生き直すことができる」という希望の詩で閉じられる。
大江の小説にこのような幸せな読後感にひたったのはあまりない。
これが本当の「最後の小説」であったとしても、私には満足である。
ただ、たとえそれが主題の小説であっても、身内からの容赦ない攻撃は情緒的にいたたまれない、というかつらく痛々しい感じがして何度も中断した。
さらに50歳になるアカリとの和解もすすまず、「後期高齢者」という言葉が何度も登場するように、80歳間近の老年というハンデが追い打ちをかける。
3/11の津波による被害だけでなく、福島の人たちに自分たちが作り出したものが自分が生きているうちに決して回復できない被害を与えたという悔恨に泣く描写も痛切だ。
しかし、アメリカから来たギージュニアという彼らの間を取り持つ新しいキャラクターの登場によって、物語に福音がもたらされる。
千樫の病や主人公の大人げない行動によって決裂寸前の家族が、四国の森のへりで親子とギージュニアが住むことになり、同時に主人公の長年の念願が叶うことになる。
おまけにわれわれ読者には意外な幸福のエピソードが添えられ、「私らは生き直すことができる」という希望の詩で閉じられる。
大江の小説にこのような幸せな読後感にひたったのはあまりない。
これが本当の「最後の小説」であったとしても、私には満足である。
フェイトレス~運命ではなく~ [DVD]
死・暴力が画面に溢れているにも関わらず、セピア風の色調のせいでしょうか
妙に悲壮感が漂わない且つ突き詰められたリアリズムになっています。
(そういえばシンドラーのリストも白黒でしたね)
ユダヤ人問題や収容所を扱う映画の中では1,2位を争う出来だと思います。
他に思いつくのは
シンドラーのリスト スペシャル・エディション [DVD](ドイツのユダヤ人)
戦場のピアニスト [DVD](ポーランドのユダヤ人、ワルシャワ蜂起)
アップライジング [DVD](ポーランドのユダヤ人、ワルシャワ・ゲットー蜂起)
黄色い星の子供たち [DVD](パリのユダヤ人)
縞模様のパジャマの少年 [DVD]
ヒトラーの贋札 [DVD]
ミケランジェロの暗号 [DVD]
などでしょうか。
ただ、本題と関係無い所で一つ。ハンガリー出身のユダヤ人を扱う映画を観るのは今回が
始めてだったのですが、どうも逮捕や街の様子が他の作品と明らかに異なります。
あまり書くとネタバレになるので書けませんが、その違和感がなんだろう?と鑑賞後10分ほど
引っ掛かって考えていました。
そうです、記憶違いだと申し訳ありませんが、ハンガリーのユダヤ人はちょっと他国と事情が
違う事をようやく思い出しました。
確か、フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書)あたりで読んだんだと思います。
あの微妙な違和感は、そうした事情をも忠実に再現した結果だと思います。素晴らしい!
妙に悲壮感が漂わない且つ突き詰められたリアリズムになっています。
(そういえばシンドラーのリストも白黒でしたね)
ユダヤ人問題や収容所を扱う映画の中では1,2位を争う出来だと思います。
他に思いつくのは
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ヒトラーの贋札 [DVD]
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などでしょうか。
ただ、本題と関係無い所で一つ。ハンガリー出身のユダヤ人を扱う映画を観るのは今回が
始めてだったのですが、どうも逮捕や街の様子が他の作品と明らかに異なります。
あまり書くとネタバレになるので書けませんが、その違和感がなんだろう?と鑑賞後10分ほど
引っ掛かって考えていました。
そうです、記憶違いだと申し訳ありませんが、ハンガリーのユダヤ人はちょっと他国と事情が
違う事をようやく思い出しました。
確か、フォン・ノイマンの生涯 (朝日選書)あたりで読んだんだと思います。
あの微妙な違和感は、そうした事情をも忠実に再現した結果だと思います。素晴らしい!