J.S.バッハ : 平均律クラヴィーア曲集 第1巻
ラルフ・カークパトリックが1959年にクラヴィコードを使用した《平均律クラヴィーア曲集 第一巻》の録音である。バッハのクラヴィーア作品の録音には、ほとんどチェンバロ(もしくはピアノ)が使われる。チェンバロやピアノは、他の人がおっしゃっている通り、多少のごまかしが効くが、クラヴィコードでは、一切の油断を許されない。少しのタッチの違いで、音の強弱がことごとく違ってしまい、そのためにその曲の全体像ががらりと変わってしまうこともある。それほど、繊細かつ演奏の難しい楽器なのである。 カークパトリックは。演奏家でもあり、音楽学者でもあった。それゆえ、彼の平均律ならびに鍵盤のタッチの解釈は十分整理つくされ、綿密に考えられている。(高音より低音の方が鳴っているきらいはあるが…) 音量を上げすぎると、椅子の軋みやクラヴィコードのアクションの音などの雑音が目立ってしまうので、解説書に書いてある通り、『通常の音量レベルより低いレベル』で聞いていただくほうが良い。
J.S.バッハゴールトベルク変奏曲 全音ピアノライブラリー
何度も何度も繰り返しあらゆるメディアで使われている曲であります。
かなり弾きやすい編集になってます。序章のアリアは原版と再編集版の2つが並べて記されており、自分の好みの方を見つめて手を動かすだけで弾けるでしょう。
かなり弾きやすい編集になってます。序章のアリアは原版と再編集版の2つが並べて記されており、自分の好みの方を見つめて手を動かすだけで弾けるでしょう。
バッハ:平均律グラヴィーア曲集
クラヴィコードによる演奏である。カークパトリックには同曲のモダンチェンバロによる録音もあるそうだが、音量は小さくとも微妙な強弱を表現できるクラヴィコードはバッハ自身もチェンバロより好んだ楽器であったことは承知の事実。カークパトリックの演奏は躍動感に満ちていてバッハの音楽はこんなにも楽しいものかと再認識させられる。良く考えられた知的な演奏だが、堅苦しいところがまったくない。お薦めの2枚である。