ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
作者ご本人も個性的な方なので期待していましたが、やっぱりすごかった!
表題の作品は岡山の言葉で綴られていますが、私は出身地が近くイントネーションまで分かるので耳元で囁かれているような怖さを感じました。まさに「旦那さん」の心境です。
逆に、方言が分からない方が読むと、得体の知れない恐怖感があるそうです。
四作品が収められていますが、すべてに
「陰惨な習俗がもたらす救いようのない状況」(文庫判の解説をされている京極夏彦さんの言葉)が描かれています。
さらに貧困、相姦...と、目をそむけたくなるような状況が続きます。しかし、作者の圧倒的な文章力によって、途中で読みやめることのできない、複雑な意味で「面白い」一級の小説です。
表題の作品は岡山の言葉で綴られていますが、私は出身地が近くイントネーションまで分かるので耳元で囁かれているような怖さを感じました。まさに「旦那さん」の心境です。
逆に、方言が分からない方が読むと、得体の知れない恐怖感があるそうです。
四作品が収められていますが、すべてに
「陰惨な習俗がもたらす救いようのない状況」(文庫判の解説をされている京極夏彦さんの言葉)が描かれています。
さらに貧困、相姦...と、目をそむけたくなるような状況が続きます。しかし、作者の圧倒的な文章力によって、途中で読みやめることのできない、複雑な意味で「面白い」一級の小説です。
ぼっけえ、きょうてえ (角川ホラー文庫)
文章の匂い立つような生々しさ、過疎の進んだ陰惨な村の、人々の醜い心理描写。何度読んでも好きです。人の醜さは、何とも怖ろしいものですね。ホラ-と言うよりは、怪談という印象を受けました。
表題作/一番生々しかったでしょうか。こわい化け物や怨霊が出てきたりするわけではない、ただ一人の女郎の身の上話。誰からも優しくされたことのない彼女の生い立ちは凄まじいものですが、それをよりいっそう怖く感じさているのは女郎の語り口調の生々しさ故でしょう。本当に自分に囁かれているようでぞっとします。
他/他3編を一緒にレビューしてしまうにはもったいないほどの素晴らしい作品です。『密告函』『あまぞわい』大好きです!!肩身の狭い、女達の眼前にあるのは、どう見ても明るい未来とは言えないものですね。それなのに、それぞれの女達が、どれも魅力的に見えます。『依って件のごとし』の締めも幻想的で良かったです。
読んだ後、岡山弁がうつってしまいそうになりました。
表題作/一番生々しかったでしょうか。こわい化け物や怨霊が出てきたりするわけではない、ただ一人の女郎の身の上話。誰からも優しくされたことのない彼女の生い立ちは凄まじいものですが、それをよりいっそう怖く感じさているのは女郎の語り口調の生々しさ故でしょう。本当に自分に囁かれているようでぞっとします。
他/他3編を一緒にレビューしてしまうにはもったいないほどの素晴らしい作品です。『密告函』『あまぞわい』大好きです!!肩身の狭い、女達の眼前にあるのは、どう見ても明るい未来とは言えないものですね。それなのに、それぞれの女達が、どれも魅力的に見えます。『依って件のごとし』の締めも幻想的で良かったです。
読んだ後、岡山弁がうつってしまいそうになりました。
現代百物語 彼岸 (角川ホラー文庫)
背筋がゾクっとするような話は以前と比較してあまり無かったような。
以前の方がずっと猟奇的だったり、「あの女」が実際著者に実害をもたらしていたような感じがした。
今回は話してはいけない怪談について前半言及があり、それ以降、直接くるような恐怖感が弱かったような。
まだ、一読なので、なんとも言えないのですが。
恐怖感というより、「変な話」で私自身は終わらせてしまうような。でも、あとでゾクゾクくるのかな?
「あの女」の話はだいぶ減りました。
著者もだいぶ危険センサーが働くようになって自主規制しているのかな?
それとも、こちらが慣れた?
いずれにしても岩井志麻子先生は今までと比較して平穏な生活を歩んでいるようです。
この話の中では。
以前の方がずっと猟奇的だったり、「あの女」が実際著者に実害をもたらしていたような感じがした。
今回は話してはいけない怪談について前半言及があり、それ以降、直接くるような恐怖感が弱かったような。
まだ、一読なので、なんとも言えないのですが。
恐怖感というより、「変な話」で私自身は終わらせてしまうような。でも、あとでゾクゾクくるのかな?
「あの女」の話はだいぶ減りました。
著者もだいぶ危険センサーが働くようになって自主規制しているのかな?
それとも、こちらが慣れた?
いずれにしても岩井志麻子先生は今までと比較して平穏な生活を歩んでいるようです。
この話の中では。