少女同盟 (BUNKA COMICS)
全4編を収録した作品集です。ホラーM掲載作の単行本化はこれで3冊目になりますが、どれも良い出来だと思います。
あまりにバカバカしい展開と、飛び散る血しぶき、四肢切断、乳房斬り落とし、生皮剥ぎ、内臓露出などといった、生理的嫌悪感満点の人体破壊が醍醐味。彼の漫画では、例えば両腕が肉を削ぎ落され骨だけになっても、「痛い!!死ぬほど痛いぃ!!」と叫んで苦しみ抜きます。いやそれ、普通とっくに死んでるから(笑)。
表題作「少女同盟」は、代表作の1つだと思います。“少女同盟”とは、顔、スタイル、成績の全てを兼ね備えた、学園の美少女軍団の事です。だが皆の憧れの少女同盟には、戦慄の裏の顔があったのです…。腹ボテ爆乳女を天井から吊り下げての壮絶リンチからのクライマックスに、神田美学が炸裂してます。
約85頁の中編「美々子神サマになります!!」はオ〇ムを徹底的にパロディー化していて、当時を知ってる世代なら色々笑えます。顔面のヒラキを始め、斬新なスプラッター描写も全編に散りばめられています。
「うらみの双美人」の“双美人”が何を意味するかというと、ある大金持ちの令嬢で「2つの上半身が腰部で結合している(足は3本しかない)」シャム双生児の事なんです。そしてその右側のまりなというのが、拷問・殺人が趣味のサディストなんですね(*左側のえりなは控えめで可愛い子)。
離島の豪邸に4人の男が集められ、まりな主導による花婿選びが行われるのですが、さて彼らは五体満足で生き残る事ができるのか…
「少女同盟」
「美々子神サマになります!!」
「うらみの双美人」
「メリークリスマス サンタ老人」
あまりにバカバカしい展開と、飛び散る血しぶき、四肢切断、乳房斬り落とし、生皮剥ぎ、内臓露出などといった、生理的嫌悪感満点の人体破壊が醍醐味。彼の漫画では、例えば両腕が肉を削ぎ落され骨だけになっても、「痛い!!死ぬほど痛いぃ!!」と叫んで苦しみ抜きます。いやそれ、普通とっくに死んでるから(笑)。
表題作「少女同盟」は、代表作の1つだと思います。“少女同盟”とは、顔、スタイル、成績の全てを兼ね備えた、学園の美少女軍団の事です。だが皆の憧れの少女同盟には、戦慄の裏の顔があったのです…。腹ボテ爆乳女を天井から吊り下げての壮絶リンチからのクライマックスに、神田美学が炸裂してます。
約85頁の中編「美々子神サマになります!!」はオ〇ムを徹底的にパロディー化していて、当時を知ってる世代なら色々笑えます。顔面のヒラキを始め、斬新なスプラッター描写も全編に散りばめられています。
「うらみの双美人」の“双美人”が何を意味するかというと、ある大金持ちの令嬢で「2つの上半身が腰部で結合している(足は3本しかない)」シャム双生児の事なんです。そしてその右側のまりなというのが、拷問・殺人が趣味のサディストなんですね(*左側のえりなは控えめで可愛い子)。
離島の豪邸に4人の男が集められ、まりな主導による花婿選びが行われるのですが、さて彼らは五体満足で生き残る事ができるのか…
「少女同盟」
「美々子神サマになります!!」
「うらみの双美人」
「メリークリスマス サンタ老人」
怪奇カエル姫 (ホラーミステリーコミックス)
90年代の少女ホラーブームが産み落とした、最も特異な才能。活躍したのはほんの数年と短かったが(*近年、電子書籍で新作をいろいろ発表されてるようですが、それらは全く読んだ事はないです)その誰も手を付けなかった手法によるギャグ・スプラッターは、当時のホラーマニアに強い衝撃を与えました。そろそろ再評価されてもいいと思うんだけど…
本書は彼の初単行本で、全6編を収録した短編集です。残虐描写はまだ全開とはいかないが、フジツボの付いた岩で背骨や肺が露出するまで背中の肉を削ぎ落とすとか、光る描写も随所に見られます。アホらしいノリやギャグ、独特のリズム感など、作風自体は既に完成の域です。
表題作「怪奇カエル姫」が、最も先生らしさが出てると思う。いじめられっ子の少女が壮絶なイジメで発狂するのですが、いつも「カエル姫物語」という絵本を心の拠り所にしていた彼女は、四つん這いでピョンピョン跳ねてゲコゲコ鳴くカエル姫になってしまいます。
そこからカエル姫と王子様(彼女を気にかけていた暴力少年)による復讐劇が始まり、いじめグループの1人は真横に1人は縦にと包丁で真っ二つにされ、最後の1人は腹を裂かれて内臓をぶちまける。ここでは有名?な「腸をひっぱらないで!」という名ゼリフが聞けます。
血なまぐささでは「死鬼子」が1番。新興宗教に入信した少女を救おうと、友人たちが教団に潜入してインチキを暴こうとするのだが、そこは狂気のカルト教団だった…というもの。構成もなかなか。この人の漫画って、設定やストーリーも意外と凝ってたりするんですよね。
「飢える骨」では、家出した少女が入り込んだ空き家で白骨死体を発見します。だがこの骨はまだ生きており、食物を与えると徐々に肉体が復元してくる…というお話。「ヘルレイザー」っぽいアイデアが、ストーリーに上手く活かされてると思います。
「血まみれの夏休み」
「死鬼子」
「怪奇カエル姫」
「胎児少女エリコ」
「飢える骨」
「首の軽い少女」
本書は彼の初単行本で、全6編を収録した短編集です。残虐描写はまだ全開とはいかないが、フジツボの付いた岩で背骨や肺が露出するまで背中の肉を削ぎ落とすとか、光る描写も随所に見られます。アホらしいノリやギャグ、独特のリズム感など、作風自体は既に完成の域です。
表題作「怪奇カエル姫」が、最も先生らしさが出てると思う。いじめられっ子の少女が壮絶なイジメで発狂するのですが、いつも「カエル姫物語」という絵本を心の拠り所にしていた彼女は、四つん這いでピョンピョン跳ねてゲコゲコ鳴くカエル姫になってしまいます。
そこからカエル姫と王子様(彼女を気にかけていた暴力少年)による復讐劇が始まり、いじめグループの1人は真横に1人は縦にと包丁で真っ二つにされ、最後の1人は腹を裂かれて内臓をぶちまける。ここでは有名?な「腸をひっぱらないで!」という名ゼリフが聞けます。
血なまぐささでは「死鬼子」が1番。新興宗教に入信した少女を救おうと、友人たちが教団に潜入してインチキを暴こうとするのだが、そこは狂気のカルト教団だった…というもの。構成もなかなか。この人の漫画って、設定やストーリーも意外と凝ってたりするんですよね。
「飢える骨」では、家出した少女が入り込んだ空き家で白骨死体を発見します。だがこの骨はまだ生きており、食物を与えると徐々に肉体が復元してくる…というお話。「ヘルレイザー」っぽいアイデアが、ストーリーに上手く活かされてると思います。
「血まみれの夏休み」
「死鬼子」
「怪奇カエル姫」
「胎児少女エリコ」
「飢える骨」
「首の軽い少女」
37564(みなごろし)学園 (ホラーミステリーコミックス)
37564,みなごろし。神田先生の、ホラーMシリーズ2冊目のコミックスである。ユーモアこもった台詞、どこか哀愁ただようストーリーと思い切りのよいスプラッタ描写が読者を桃源郷へといざなう、とびっきりノリノリの1冊である。楽しんで殺人を犯す者だけでなく、ピュアな心を持つ殺人者や、窮地に追い込まれて悪に手を染める者など、簡単な勧善懲悪の枠におさまらぬ、ブラックな魅力を持った物語たちだ。貪られるだけと思われた弱い者が、被害者から華麗に逆襲者に転身してみせるところも新たな魅力と言えよう。