仲達 (角川文庫)
意外性に関心が湧いて読んだ、これまで正統視されている「演義」の逆転を見せたからだ。読む限りでは、こういう見方も成立するな、と感じた。史実かどうかわからないが、芥子のアヘンが戦略兵器となってそこまで浸透していたのかが不学でわからない。あとがきでいいから、その蓋然性の実証面を明らかにしてもらいたかった。
もし著者の見方が史実に裏付けされているとしたら、周恩来がベトナム内戦時に、米兵に対してアヘンの浸透を策して成功した史実を彷彿させて面白かった。麻薬に汚染された帰還米兵は、米国内にその習慣を持ち込んだのである。いまだに、米国社会はその後遺症に悩まされている。
もし著者の見方が史実に裏付けされているとしたら、周恩来がベトナム内戦時に、米兵に対してアヘンの浸透を策して成功した史実を彷彿させて面白かった。麻薬に汚染された帰還米兵は、米国内にその習慣を持ち込んだのである。いまだに、米国社会はその後遺症に悩まされている。
白起 (河出文庫)
著者は、一般の人にはなしみの薄い人を採り上げて、中国のある時代に光を照射する。
本書では戦国時代・秦の白起である。楚や趙を徹底して破る八面六臂の活躍で、秦の中国統一はこの将軍の活躍でほぼ決まったと言ってもよい。
その戦国時代のダイナミックな歴史の流れを掴むことができ、お薦めの本です。
秦への大貢献者なのに、白起はなぜ最後に自死を命じられたのか。秦の国内の政治の動きも面白い。
無敵の将軍の心の中は、忠実に命令を果たすだけのロボットのようだったのか。
著者は興味深い人物に目をつけたものだと感心します。
本書では戦国時代・秦の白起である。楚や趙を徹底して破る八面六臂の活躍で、秦の中国統一はこの将軍の活躍でほぼ決まったと言ってもよい。
その戦国時代のダイナミックな歴史の流れを掴むことができ、お薦めの本です。
秦への大貢献者なのに、白起はなぜ最後に自死を命じられたのか。秦の国内の政治の動きも面白い。
無敵の将軍の心の中は、忠実に命令を果たすだけのロボットのようだったのか。
著者は興味深い人物に目をつけたものだと感心します。