沖縄「戦後」ゼロ年 (生活人新書)
一気に読みました。
書き手の情熱が、
そのままぶつけられた本。
情熱と言うよりは、怒りだろうけど。
今年で“戦後61年”となりますが、
はたしてこの“戦後”とは
どういうものだったでしょうか。
日本でいわれる“戦後”とは、
もちろん第二次世界大戦のことを言うのですが、
世界的に見れば、
その後も数多くの戦争が起こっています。
その中には、日本が無関係とはいえないものも多い。
朝鮮戦争やベトナム戦争は、
当然ながら日本から米軍が派遣されているし、
最近では、
アフガニスタンやイラクには自衛隊を派兵しています。
“戦後”の歴史は、
戦争で埋められてるとも言えるのではないでしょうか。
書き手の情熱が、
そのままぶつけられた本。
情熱と言うよりは、怒りだろうけど。
今年で“戦後61年”となりますが、
はたしてこの“戦後”とは
どういうものだったでしょうか。
日本でいわれる“戦後”とは、
もちろん第二次世界大戦のことを言うのですが、
世界的に見れば、
その後も数多くの戦争が起こっています。
その中には、日本が無関係とはいえないものも多い。
朝鮮戦争やベトナム戦争は、
当然ながら日本から米軍が派遣されているし、
最近では、
アフガニスタンやイラクには自衛隊を派兵しています。
“戦後”の歴史は、
戦争で埋められてるとも言えるのではないでしょうか。
魚群記 (目取真俊短篇小説選集1)
これが20代の頃の作品集とはとても信じられない。
どれも読み始めるとやめられず、素晴らしい。
中でも胸を強く打つのは「マーの見た空」である。
私が小学生の頃、一緒に仲間に入って遊んだマーは、
少し知恵の遅れた、上半身はよく発達しているが、
下半身は発育の遅れた青年だった。その青年は、
私といさかいを起こし、私にけがをさせる。しかし
青年が悪いわけではなかった。私は仲直りしたいが、
臆病で繊細なマーは、二度と仲間には入ってこない。
そのマーが、ある不幸な事件で姿を消す。山羊のよ
うな眼をした無垢な青年は、ねむの木の穴の奥にた
まった水に、はるか昔の空が見えると言う。そこに
は懐かしい母の顔も見える、と。そんなことを優しく
語ってくれた青年の、かけがえのない想い出と哀し
みが、読む者の心を激しく揺さぶり、一度読むと忘
れられない。
英語に訳されれば、世界中で読まれるだろうし、映
画にもなって評判になるに違いない。
これは万人の胸を打つ世界文学の傑作である。
どれも読み始めるとやめられず、素晴らしい。
中でも胸を強く打つのは「マーの見た空」である。
私が小学生の頃、一緒に仲間に入って遊んだマーは、
少し知恵の遅れた、上半身はよく発達しているが、
下半身は発育の遅れた青年だった。その青年は、
私といさかいを起こし、私にけがをさせる。しかし
青年が悪いわけではなかった。私は仲直りしたいが、
臆病で繊細なマーは、二度と仲間には入ってこない。
そのマーが、ある不幸な事件で姿を消す。山羊のよ
うな眼をした無垢な青年は、ねむの木の穴の奥にた
まった水に、はるか昔の空が見えると言う。そこに
は懐かしい母の顔も見える、と。そんなことを優しく
語ってくれた青年の、かけがえのない想い出と哀し
みが、読む者の心を激しく揺さぶり、一度読むと忘
れられない。
英語に訳されれば、世界中で読まれるだろうし、映
画にもなって評判になるに違いない。
これは万人の胸を打つ世界文学の傑作である。