ブラッドベリ風味としか形容しがたい独特の雰囲気を纏う作品群は、強烈な読後感や寝食を忘れる程の引き込みはないが、読み終えるたび宝石の煌めきにも似た印象を胸中に宿す。
同時に新装版が出た『太陽の黄金の林檎』と比較すると、SFより幻想・怪奇色が強い作品が多め。

物語の持つ力強さと暖かみを描いた『交歓』や失意の内に没した作家へのレクイエム『最後の秘跡』など、本にまつわる作品が好み。
その他、久々に再開した親友が天賦の才があるにも関わらずダンスを放棄したことを知り、再び踊りを楽しんでもらおうとあれこれ画策する男の友情に心が奮う『バッグ』も良かった。

収録作は次の通り

Uボート・ドクター
ザハロフ/リヒタースケール'X
忘れじのサーシャ
またこのざまだ
電気椅子
石蹴り遊び
フィネガン
芝生で泣いている女
優雅な殺人者
瞬きよりも速く
究極のドリアン
何事もなし、あるいは、何が犬を殺したか
魔女の扉
機械の中の幽霊
九年目の終わりに
バッグ
レガートでもう一度
交歓
無料の土
最後の秘跡
失われた街道
あとがき―生きるなら走れ

２０１１年に新しく買いましたが、やっぱり次々ページが外れますね。表紙から見返し紙を破ってページ全体も取れました。そのたび紙用ボンドで留めながら使っています。
古い本で同じ製本のものでも何ともないものも多いですから、これは製本そのものの欠陥ではなく、この本の特徴なのでしょう。紙が悪いのではなく良すぎなので、全体の厚みとのバランスで糊が利きづらいのが一因と思います。（本の性質上どうしても強く開いたりしがちなせいか、ごくたまにゲーム攻略本で見かけます。）
内容はとてもよく、マップは程よく詳しくイラストも美しいしPS版の追加要素も詳しくて、ゲームが終わってからも見たくなるたいへんよい資料です。もしこれから入手を考えるかたがあれば、そういう欠点もあると承知したうえでどうぞ。

かかとのクッションが固くペタンとした感じかと思っていましたが、思っていたより、履き心地がよかったです。
左右同じ形状しており、最初は履き心地に違和感はありまたが、慣れてしまえば、平気なモノです。
もう１足、色違いの購入を考えてます。