P.ｶｯｼﾝｸﾞ､C.ﾘｰに加えT.ｻｳﾞｧﾗｽの豪華共演に、前半の猿人との攻防、後半は敵が古代に宇宙からきた生物の仕業と判明する過程と対決と内容もｻｰﾋﾞｽ満載、更には電車内という閉じた空間の中でのｻｽﾍﾟﾝｽとそれを盛り上げるﾉﾙﾄﾗｼﾞｯｸで哀愁ある音楽とこの種の作品としては見所が多く、理詰めで考えてみると少し変で強引な理屈はどうでもいいと思うくらい楽しめる作品です。ﾊﾏｰﾌｨﾙﾑ風のｸﾗｼｯｸなﾎﾗｰが好みの方、P.ｶｯｼﾝｸﾞを目的とされる方には特にお勧めです。

ピーター・カッシング、クリストファー・リー、テリー・サバラスと
ムダに豪華なキャストの『誰がモンスター？＝物体Ｘ』系のホラー。
人類の進化の「ミッシング・リング」と思われる氷漬けのミイラを
掘り出してみたら、実はモンスターでした、というありがちな
プロットながら、実は２段落ちで『XXXXXX型の敵』でしたという
意外な展開が楽しい。また、列車内で展開する限定空間型の
ストーリーも緊迫感を盛り上げるのに一役買っている。

北米Image Entertainment社のマスターを使用していると思うが
何分にも元のフィルムが古く、画質的にはあまり期待せずに見る方が
ストレスがたまらない。（Image社が出す前のＤＶＤなんかホントに
酷い画質だったなあ）今回の低価格化は実に嬉しい限り。

「死亡推定時刻」に登場した川井倫明弁護士の活躍するミステリーと

いうことで、かなり期待感を持って読んだ。だが、犯人と思される

画家梶井舜と、彼の愛人である津島七緒との関係、この事件に

隠された真相など、そのどれもが新鮮ではないような気がする。

かたくなに真実を語ろうとしなかった梶井が、あっさりと真相を話す

気になったいきさつもしっくりこない。ネタバレになるのであまり

詳しいことは書けないが、真実を知る決め手となった事柄についても、

プロがそんなことを見逃すのだろうか？と疑問に思った。

ただ、「ひとつの事件が起こったときには、そこに関わる人たちは

すべて不幸になってしまう。」そのことにはやりきれなさを感じた。