いや、確かに高い。高かった(1,600円+税)。
最近では、ドラマ&映画
『猫侍』のフォトブックも高かったけど(1,800円+税)、あれには主役を演じる
北村一輝さんが劇中で歌っている“あの歌”のCDがついていたから、と言われてしまえば、まぁ、わからんでもない(ってことにしとく)。でも長いこと、こういった類の本を買わずにいたオレにとって、これはちょっと………。
だがしかし、買ってしまったオレだった。
そのぐらいこの、ドラマを超えたドラマ『MOZU』に、すっかりシビレてしまった、というわけだ。
TBS系で10話、そしてWOWOWで5話、そのすべてを羽住英一郎監督―個人的にはやはり「『
逆境ナイン』の人」である…―が手がけるという、それだけでも驚異のプロジェクト。
『インファナル・アフェア』のリメイクを正味90分×2で、という『
ダブルフェイス』(早く出してね、ブルーレイ……)と同じチーム、さらに豪華な顔ぶれにより展開されている世界は、もはやドラマでも、映画でもない、熱のこもった「なんか、スゴいモノ」だ。
そんな『MOZU』のガイドブックは冒頭から34ページがビジュアル主体、それ以降、58ページはテキストも多く含まれる、という構成(目次等を除く)。
オールカラーで、さすがにいい紙使ってる。
コンテンツ内容は、おおむね以下の通り。
《『MOZU』Season1・フォトハイライト》(10ページ。序盤のスチールを中心に構成)
《
西島秀俊さん+
香川照之さん+
真木よう子さんによる撮りおろし》(24ページ。当然ながら、西島さんがメイン)
《キャスト・インタビュー》
西島秀俊さん(本文4ページ+撮りおろし2ページ)/
香川照之さん(本文2ページ+撮りおろし2ページ)/
真木よう子さん(本文2ページ+撮りおろし2ページ。このお三方によるクロストークも、別に4ページあり)
長谷川博己さん/吉田鋼太郎さん/池松壮亮さん/
生瀬勝久さん/
伊藤淳史さん/有村架純さん/
石田ゆり子さん/小日向文世さん(それぞれ、本文1ページ+撮りおろし1ページ) ※このパートでの写真は、番組公式サイトの「相関図」等にも流用(ただし、同じ時に撮られた別カットを用いている場合もあり)
蒼井優さん/
佐野史郎さん(お二方ともWOWOWでのSeason2で合流。インタビューというよりはコメント?)
《『MOZU』作品解説》(4ページ。相関図、キーワード紹介などの、ベタなやつ)
《メイキング・オブ・MOZU》(6ページ。Season1撮影の5ヵ月に密着したルポ。もうちょっとボリュームが欲しかった)
《『MOZU』はこうして生まれた。》(3ページ。TBS・渡辺信也さん、WOWOW・井上衛さん、ROBOT・森井輝さん、3人のプロデューサーによる座談会)
《『ダブルフェイス』紹介》(1ページ)
《『MOZU』Season2情報》(2ページ。雪の中の西島さんなど新着スチールと、上記の蒼井さん・佐野さんのコメントで構成)
《
スタッフ・インタビュー》逢坂剛さん(原作)/羽住英一郎さん(監督。このお二方の分は、写真つきのロング・インタビュー)
仁志光佑さん(脚本)/古谷謙一さん(警察監修)/日々谷健司さん(北
九州フィルム・コミッション)
というわけで、見ごたえ、読みごたえはバッチリ―特に、香川さんのインタビューは、その役柄同様わかりやすく、『MOZU』ワールドへのイントロダクションとしておすすめ―なのだが、何度でも書くが、なにしろ高い。
西島さんのコアなファンの方や、どうにもこうにも気になってしょうがないMOZUマニアの方(含むオレ?)以外は、たとえばもし1000円分とか500円分とか、ギフト券でも手に入ったら、それも使って……ぐらいの感じでいるのが、いいのかもしれません。
そして、もうひとつ。
どう展開して行くかに関する記述のぼかし方は非常にうまいと思うけれども、やっぱりあちこち、いろいろわかってしまう部分も多少はあるので、まっさらな状態で『MOZU』Season1を観たい! という方は、お読みになるのは(Season1を)すべて観てからでもよいと思われます。