真珠湾<奇襲>論争 陰謀説・通告遅延・開戦外交 (講談社選書メチエ)
日本では、<開戦宣言が遅れた>ことが重大問題になっているが、
そもそも<国際法上の開戦宣言でなかった>事実が重要である。
だから、東郷茂徳は「(覚書は)形式的には宣戦の通告とは異なるのは明らか」と認めている。
実際に、米国の野村大使が、日本から送られてきたこの覚書を読んでも、
これが戦争を意味しているとは考えていなかった。
外務省のプロの日本大使にさえ、戦争だと通じなかったのだから、内容に問題があった。
当初外務省は、開戦宣言しようとしたが、海軍からの圧力で、開戦宣言でない内容にされた。
もしもこれをルーズベルトが戦争と認識したのならば、政治家としての直感が鋭かったのであろう。
そもそも<国際法上の開戦宣言でなかった>事実が重要である。
だから、東郷茂徳は「(覚書は)形式的には宣戦の通告とは異なるのは明らか」と認めている。
実際に、米国の野村大使が、日本から送られてきたこの覚書を読んでも、
これが戦争を意味しているとは考えていなかった。
外務省のプロの日本大使にさえ、戦争だと通じなかったのだから、内容に問題があった。
当初外務省は、開戦宣言しようとしたが、海軍からの圧力で、開戦宣言でない内容にされた。
もしもこれをルーズベルトが戦争と認識したのならば、政治家としての直感が鋭かったのであろう。
陰謀説の嘘
ちょっと皮肉っぽい意地悪目線のような印象を受けるが、西洋人のユーモアというよりは、まあ批評家的という感じだろうか。
陰謀論は怪しいといった目線での本である。
たしかに怪しいのは怪しいし、いい加減な作家たちのいい加減なところを暴いていけば、論調も皮肉めいたものになるのは当然ともいえる
私は陰謀論を否定はしないが、それはたとえば、純粋な子供を見てかわいいと素直に思うことは自然であっても、
性的嗜好(ロリコン)になったら変態でしかないのと同じで、陰謀はあるだろうけれど、陰謀論のような大掛かりなトンでも説になってくると別といった感じである。
陰謀論は怪しいといった目線での本である。
たしかに怪しいのは怪しいし、いい加減な作家たちのいい加減なところを暴いていけば、論調も皮肉めいたものになるのは当然ともいえる
私は陰謀論を否定はしないが、それはたとえば、純粋な子供を見てかわいいと素直に思うことは自然であっても、
性的嗜好(ロリコン)になったら変態でしかないのと同じで、陰謀はあるだろうけれど、陰謀論のような大掛かりなトンでも説になってくると別といった感じである。