ヨーロッパが再結成後に発表した3枚目のアルバム「ラスト・ルック・アット・エデン」に従うツアーより、2011年2月の
ロンドン公演を収録したライヴDVD。他にも特典映像としてヨーロッパの母国である
スウェーデン国内の公演が2種類とPV、そしてライヴ本篇より音のみを収録したCDも付いている。
ライヴのセット・リストは「ラスト・ルック・アット・エデン」収録曲をはじめ、2004年の再結成後にリリースされた楽曲を中心に組まれており、合間に「ロック・ザ・ナイト」「キャリー」「スーパーステイシャス」といった80年代の代表曲を織り交ぜ進行する。特に「キャリー」は、再結成後のツアーにおいてはジョン・ノーラム(g)が「女々しい
バラードは、御断り」といった理由で演奏を嫌がった為、ジョーイ・テンペスト(Vo)のみがアコースティック・ギターの弾き語りで披露するという形で歌われていたが、今回はジョン・ノラーム含むバンド・ヴァージョンで演奏しているのが興味深い。他にも「スクリーム・オブ・アンガー」のカッコ良さ、久々に演奏された「モア・ザン・ミーツ・ジ・アイ」、ゲイリー・ムーアへのトリビュート精神が込められたギターソロ・コーナーも必見と言える。
アルバム「スタート・フロム・ザ・ダーク」に従うハーマンスミス公演を収めたDVD「ライヴ・フロム・ザ・ダーク」に比べると、本作はライヴの臨場感を意識したのか3階席辺りから撮影したオーディエンス・ショットのブートレグ風のカットが盛り込まれたり、ブレまくりのショットがあったりと意図的に荒くしたような作りが見られるが、復活後のヨーロッパの音楽性を支持するファンなら持っておいて損の無い、素晴らしい作品となっている。