はじめての「高野山町石道」入門 (セルバ仏教ブックス)
町石(ちょういし)とは何か?和歌山県高野町にある真言宗の総本山、金剛峯寺への参詣道沿いに一町(約100mちょい)ごとに建てられた距離程を表示した道案内の標識みたいなもの。石で出来ています。世界遺産ですよ世界遺産。13世紀後半、元寇の頃のものがたくさん残されています。今も残る当時の現物、つまりモノを実証的に検証することで高野山参詣の歴史を紐解く内容。かなりマニアックですがカルト的ではなくアカデミック。「はじめての」と前置きに似ず学術的でかなり高度な内容。それを平易な言語で非常にわかりやすく説明するスタンスに好感がもてます。石造ファンは当然必携。また、一般ハイカーにもお薦め。そこに秘められた歴史を踏まえつつ町石をたどりながら歩く高野山参詣道の一歩一歩がとても意義深いものとなること請け合いです。