【ハイブリッド】メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢」(抜粋)&交響曲第4番「イタリア」
録音の質を心配せずに最後まで快適に聴ける高音質と言っていいと思います。どの音域も強調することのなく、さらさらと流れるように鳴り、フォルテッシモでも歪感はありません。真夏の夜の夢序曲の冒頭からただよう空気感がとらえられており、会場に入っている雰囲気を感ずる情報量の多さです。カラヤンの録音ほどではありませんが、総奏になると各パートの位置関係、演奏者の数、会場の空間がやや想像しにくくなります。マルチマイク収録のように感じます。このようなタイプの録音を聴くと、メインマイクの音だけを別チャンネルに入れていただきたいなと思うことがあります。
SACDをきいていると、近年はCD制作のためのマスタ音源としてハイビット収録してありますから、RCAのLiving Stereoシリーズのように、CD/SACDハイブリッドを通常の販売形態として安価に提供してほしいと思います。そのような素晴らしい音が聴けるということになれば、MP3ダウンロードでは満足できないCD/SACDハイブリッド盤購入層が出来そうに思います。
SACDをきいていると、近年はCD制作のためのマスタ音源としてハイビット収録してありますから、RCAのLiving Stereoシリーズのように、CD/SACDハイブリッドを通常の販売形態として安価に提供してほしいと思います。そのような素晴らしい音が聴けるということになれば、MP3ダウンロードでは満足できないCD/SACDハイブリッド盤購入層が出来そうに思います。
カーネギー・ホール・ライヴ/フジ子・ヘミング2001
今まで何度も聴きなれた曲がまったく異質な衣をまとい、圧倒されてしまうほどの迫力で響いてきます。なぜ今まで気がつかなかったんだろう。リストはこんなにもすごい作曲家だったのですね。生まれて初めて本物の音楽に出会ったような気がします。
芸術家たちの秘めた恋 ―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代 (集英社文庫)
『怖い絵』シリーズで多くの読者を魅了した著者がデンマークの童話作家アンデルセン、ドイツの音楽家メンデルスゾーン、そしてスウェーデンのオペラ歌手リンドの3人の間の深い関わりについて描いた評伝小説といえる一冊です。
2006年刊の『メンデルスゾーンとアンデルセン』を今年2011年に文庫化するにあたって改題し、図版等の編集を加えたものとのことです。
極貧の中から才能を頼りに這いあがったアンデルセンとリンド。一方経済的にはかなり恵まれていながらユダヤ人ということで不当な扱いを受けたメンデルスゾーン。
そしてまた温かい家族に恵まれたメンデルスゾーン。そのメンデルスゾーンに道ならぬ思いを抱きながら、やがて別の男性と結婚したリンド。そのリンドに報われぬ愛情を抱いたまま一生独身を貫いたアンデルセン。
役者はそろった、という感が強くします。19世紀前半のヨーロッパ大陸に生きる芸術家たちらしく、国籍をやすやすと越えてしまう彼らがたどった人間くさいドラマを著者・中野京子はあの流麗かつ品位ある文章で綴って見せます。
人類の文化史に大きな足跡を残し、私たちの生活を豊かにしてくれた彼ら3人の苦悩を見事に描くこの小説をご賞味あれ。
2006年刊の『メンデルスゾーンとアンデルセン』を今年2011年に文庫化するにあたって改題し、図版等の編集を加えたものとのことです。
極貧の中から才能を頼りに這いあがったアンデルセンとリンド。一方経済的にはかなり恵まれていながらユダヤ人ということで不当な扱いを受けたメンデルスゾーン。
そしてまた温かい家族に恵まれたメンデルスゾーン。そのメンデルスゾーンに道ならぬ思いを抱きながら、やがて別の男性と結婚したリンド。そのリンドに報われぬ愛情を抱いたまま一生独身を貫いたアンデルセン。
役者はそろった、という感が強くします。19世紀前半のヨーロッパ大陸に生きる芸術家たちらしく、国籍をやすやすと越えてしまう彼らがたどった人間くさいドラマを著者・中野京子はあの流麗かつ品位ある文章で綴って見せます。
人類の文化史に大きな足跡を残し、私たちの生活を豊かにしてくれた彼ら3人の苦悩を見事に描くこの小説をご賞味あれ。