
万里の長城 攻防三千年史 (講談社現代新書)
廉価な書籍としては、情報量は多いと思います。特に地図が参考になります。単なるべた塗りの色分け地図ではなく、地形線の入った、カラーでこそありませんが、ナショナルジオグラフィックなどで利用されている地形図に、長城線が引かれていて、具体的な位置がわかり便利です。以下掲載地図を紹介。
戦国期 燕、斉、楚、趙、秦、それぞれについて、各1枚
秦代 秦の長城と軍事道路である直道の地図が1枚
漢代 甘粛省の長城、朝鮮から、敦煌付近までの全体図各1枚、甘粛省エチナ河付近1枚、
北朝と隋 全体図1枚(西魏と東魏の間の長城も記載されている)
金代 界壕と呼ばれる堀(主に対モンゴル人用)全体図1枚
明代 遼東から嘉峪関までの全体図、遼東詳細部分1枚、北京付近500Kmの詳細図1枚
明代と漢代では、かなり場所が異なっていることがよくわかります。地形線が記載されているので、位置の比較がしやすい点が便利。同じ遼東でも、戦国燕と明代では、位置がかなり異なります。全部あわせると一体何万キロあるのでしょうか。
各時代の長城の利用状況や意義やエピソードが記載されている他、前後漢代、唐代、明代の防衛システムについて詳述されています。また、戦国期の燕、斉、楚、北朝、金代など、あまり知られていない長城についても記載されいます。一文の記載しかありませんが、漢代長城が、最近では、カシュガルまで延びていたと推測される遺構の件や、明代貴州雲南地方の苗族向け長城の存在など、本書で初めてしった事も多く、便利な著作となっています。写真が少なく、工法についてもところどころ言及されている程度なのが残念。中国歴代の城や城門、建築について扱った一般書を目にしたことはあまりなく、建築の本も読んでみたいと思いました。
戦国期 燕、斉、楚、趙、秦、それぞれについて、各1枚
秦代 秦の長城と軍事道路である直道の地図が1枚
漢代 甘粛省の長城、朝鮮から、敦煌付近までの全体図各1枚、甘粛省エチナ河付近1枚、
北朝と隋 全体図1枚(西魏と東魏の間の長城も記載されている)
金代 界壕と呼ばれる堀(主に対モンゴル人用)全体図1枚
明代 遼東から嘉峪関までの全体図、遼東詳細部分1枚、北京付近500Kmの詳細図1枚
明代と漢代では、かなり場所が異なっていることがよくわかります。地形線が記載されているので、位置の比較がしやすい点が便利。同じ遼東でも、戦国燕と明代では、位置がかなり異なります。全部あわせると一体何万キロあるのでしょうか。
各時代の長城の利用状況や意義やエピソードが記載されている他、前後漢代、唐代、明代の防衛システムについて詳述されています。また、戦国期の燕、斉、楚、北朝、金代など、あまり知られていない長城についても記載されいます。一文の記載しかありませんが、漢代長城が、最近では、カシュガルまで延びていたと推測される遺構の件や、明代貴州雲南地方の苗族向け長城の存在など、本書で初めてしった事も多く、便利な著作となっています。写真が少なく、工法についてもところどころ言及されている程度なのが残念。中国歴代の城や城門、建築について扱った一般書を目にしたことはあまりなく、建築の本も読んでみたいと思いました。

萬里の長城*ODYSSEY OF THE GREAT WALL
1. 長城組曲 (10:10)
2. 鳥雲 (ちょううん) (4:42)
3. 戈壁 (ごび) (5:32)
4. 風沙 (ふうさ) (4:28)
5. 珠玉恋歌 (しゅぎょくれんか)/歌:香月美紀 (4:02)
6. シルクロードの子守唄/歌:香月美紀 (4:16)
7. 日月 (にちげつ) (5:37)
8. 望棲 (ぼうろう) にて (4:29)
9. 残照 (ざんしょう) (5:48)
10. 天に連なりて萬里 (12:29)
1991年制作のドキュメント番組:TBS創立40周年記念番組「萬里の長城」(Odyssey of the Great Wall) オリジナル・サウンドトラックだ。音楽は、元ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの宇崎竜童。
10曲中、2曲(M-5, M-6)はヴォーカル曲で、クラシック歌手の香月美紀(こうづきみき)が歌う。作詞は勿論、妻の阿木耀子。山を越え、連なる長城を「龍」に例えた詞が秀逸だ。「凛々(りり)しいあの瞳に、さぞかし似合うでしょう」「千年だってこのままで、待ちましょうか?」古代の女性の決意を記した言葉が感動的だ。たまにはこんな古風な歌もいい。
多くの音楽家が、こうしたドキュメント番組では、取材に同行しているが、宇崎は誘いを断っている。理由ははっきり述べられていないが、ここに収められた曲は、歌2曲を除いて、別のTVドキュメント番組で訪れた、アフリカはザイール(現コンゴ)で生まれたそうだ。
「万里の長城」の音楽と言えば、喜多郎の「シルクロード」シリーズが有名である。あまりに有名すぎて、その後に出来た曲は、何となくこのメロディーに引きずられている感じがあったが、この作品は、良い意味で、全く新しい解釈で、「中国の歴史」を奏でている。男らしい性格で知られる宇崎竜童らしく、勇壮なメロディー。モンゴル騎馬民族を迎え撃った長城での攻防が、なかなか良く表されていると思う。
2. 鳥雲 (ちょううん) (4:42)
3. 戈壁 (ごび) (5:32)
4. 風沙 (ふうさ) (4:28)
5. 珠玉恋歌 (しゅぎょくれんか)/歌:香月美紀 (4:02)
6. シルクロードの子守唄/歌:香月美紀 (4:16)
7. 日月 (にちげつ) (5:37)
8. 望棲 (ぼうろう) にて (4:29)
9. 残照 (ざんしょう) (5:48)
10. 天に連なりて萬里 (12:29)
1991年制作のドキュメント番組:TBS創立40周年記念番組「萬里の長城」(Odyssey of the Great Wall) オリジナル・サウンドトラックだ。音楽は、元ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの宇崎竜童。
10曲中、2曲(M-5, M-6)はヴォーカル曲で、クラシック歌手の香月美紀(こうづきみき)が歌う。作詞は勿論、妻の阿木耀子。山を越え、連なる長城を「龍」に例えた詞が秀逸だ。「凛々(りり)しいあの瞳に、さぞかし似合うでしょう」「千年だってこのままで、待ちましょうか?」古代の女性の決意を記した言葉が感動的だ。たまにはこんな古風な歌もいい。
多くの音楽家が、こうしたドキュメント番組では、取材に同行しているが、宇崎は誘いを断っている。理由ははっきり述べられていないが、ここに収められた曲は、歌2曲を除いて、別のTVドキュメント番組で訪れた、アフリカはザイール(現コンゴ)で生まれたそうだ。
「万里の長城」の音楽と言えば、喜多郎の「シルクロード」シリーズが有名である。あまりに有名すぎて、その後に出来た曲は、何となくこのメロディーに引きずられている感じがあったが、この作品は、良い意味で、全く新しい解釈で、「中国の歴史」を奏でている。男らしい性格で知られる宇崎竜童らしく、勇壮なメロディー。モンゴル騎馬民族を迎え撃った長城での攻防が、なかなか良く表されていると思う。

3D立体パズル 万里の長城
3Dパズル、中国、万里の長城、入門編だと思います。いわゆるはさみものりも使わないパキパキモデルである。ストレス無く作ることができた。設計図に数カ所逆図があります。丁寧につくって一時間。ただし完成模型は私には今一つ迫力に欠けると思ったので★は3つにします。土台の盛り土の稜線の部分にある林の画面が機械的なのでそう思えたのかもしれません。小学生には教育的価値は高いと思います。

万里の長城―中国小史 (中公文庫BIBLIO)
非常に読みやすく丁寧に書かれた中国通史。
神話時代から現代に至る各王朝の流れ、事件を非常にわかりやすく丁寧に追って書かれている。中学生・高校生程度でも十分読める。
その文章からは筆者の誠実さ・穏やかさが伺うかがわれる。
神話時代から現代に至る各王朝の流れ、事件を非常にわかりやすく丁寧に追って書かれている。中学生・高校生程度でも十分読める。
その文章からは筆者の誠実さ・穏やかさが伺うかがわれる。